農園土壌に堆積する化学肥料(亜硝酸態窒素)のオゾン分解
◆ 実験課題
化学肥料を大量に使用している農園の土壌に堆積した亜硝酸態窒素を分解除去する方法としてオゾン水散布による有効性を評価する。
◆ 実験方法
・化学肥料を大量に散布した土を30gを2個の処理カップに投入する
・1つの処理カップに化学肥料を抽出する水50mLを投入して攪拌する
・もう一方の処理カップにオゾン水濃度3ppm✕50mLを投入して攪拌する
・各サンプル水を遠心分離機で分離した上澄みを用いて亜硝酸態窒素濃度を測定する
・濃度は共立理化学研究所製パックテストと吸光度計RGBを用いて実施する
・除去率(%)= 1-(オゾン処理後濃度/未処理原水濃度)✕100で算出する
・参考として化学肥料の使用量が少ない農園の土壌に残留する亜硝酸態窒素を測定する
測定装置
◆ 実験結果
化学肥料大量使用農園 | 亜硝酸態窒素濃度 | 除去率 | 備考 |
未処理原水 | 0.05mg/L | ― | |
オゾン処理水 | 0.025mg/L | 50% |
化学肥料少量使用農園 | 亜硝酸態窒素濃度 | 除去率 | 備考 |
未処理原水 | 0.02mg/L | ― |
◆ 結論
化学肥料を大量に使用している農園の土壌に対して、オゾン処理により50%の亜硝酸態窒素を分解除去できた。その結果、化学肥料の使用量が少ない農園の土壌と同等レベルを達成した。