金属切削加工における洗浄排液の浄化(脱色・脱臭)
◆ 課題
金属切削加工の洗浄工程で発生する排液の浄化(脱色・脱臭)について、オゾン処理(気液混合接触による分解)が有効か評価を行う。
◆ 実験方法
オゾン水製造装置に提供いただいた排液サンプルを通過させるてオゾンガスを混合させることにより、どの程度浄化(脱色・脱臭)できるかを評価する。
脱色の評価方法として、オゾン処理の前後における光透過率の差を測定する。なお光透過率は一定量の排液と水道水に光を照射したときの照度の差で表す。
脱臭効果の確認は、臭気をにおい袋に回収し、臭覚を用いた臭気簡易評価法(二点比較式臭袋法)による臭気濃度の測定結果を用いて評価する。
◆ 実験装置
◆ 実験結果
処理時間 | オゾン混合量 | COD | pH | 排水照度 | 水道水照度 | 光透過率 |
0 min | 0 g | 20 | 7 | 2 lux | 2400 lux | 0.08 % |
30 min | 0.54 g | 20 | 7 | 9.1 lux | 2450 lux | 0.37 % |
60 min | 1.08 g | 20 | 7 | 11.6 lux | 2400 lux | 0.48 % |
90 min | 1.62 g | 20 | 7 | 14.5 lux | 2450 lux | 0.59 % |
120 min | 2.16 g | 20 | 7 | 17.5 lux | 2450 lux | 0.71 % |
◆ 結論
提供いただいた製造工程に発生する洗浄液の排液に対して、オゾンを混合処理する事により、一定の浄化(脱色)の効果はあるものと考える。
また、臭気については臭いの質は変化しているが、大きな脱臭効果は得られなかった。