オゾンによるホルマリン(ホルムアルデヒド)分解除去実験
◆ 研究課題
医療機関や研究施設において、ホルマリンの除去に対する要望が強いが、オゾンによりホルマリンを除去することは困難な状況だった。しかし、オゾンとの反応方法を改善することによりホルマリンを除去できる可能性が判明したため、実験装置による除去効果を評価する。
◆ 実験方法
ホルマリン(ホルムアルデヒド/HCHO=37%水溶液)を三角フラスコに入れ、空気を送り込んでバブリングすることによりホルムアルデヒドを揮発させる。
それをオゾン発生装置に通過させ、接触反応させてホルムアルデヒドを分解除去する。
排気に残留するオゾンは分解触媒により酸素に還元し、室内に放出する。
オゾン装置の前後のホルムアルデヒド濃度を測定し、除去率を評価する。
参考として、オゾンは投入せずにオゾン分解触媒による吸着の影響も確認する。
◆ 実験結果
処理前HCHO濃度 | 16ppm | 60ppm | ||
処理方法 | Oz+触媒 | 触媒のみ | Oz+触媒 | 触媒のみ |
処理後 HCHO濃度 | 0.05ppm(※) | 0.5ppm | 0.3ppm | 3ppm |
残留O3濃度 | 0ppm | - | 0ppm | - |
除去率 | 99.7% | 96.9% | 99.5% | 95.0% |
※ HCHO濃度0.05ppmはガス検知管の測定限界以下の数値
◆ 結論
オゾン+触媒によるホルマリン除去効果は99%以上を確認した。
触媒のみの実験においても吸着による除去効果が高くなっているが、オゾン処理することで、さらに1桁低い濃度を達成している。
◆ 考察
触媒への吸着は長時間処理によりホルマリンが飽和状態になり、除去効果が低下することが知られているが、オゾン処理のほうが1桁低い結果を示しているため、吸着効果が低下してもオゾン処理による除去効果が期待できる。今後は連続処理による除去率の変動を確認したうえで市場でのデモも計画する。
濃度測定はガス検知管を使用しており、分解触媒を通過させずにホルムアルデヒドの濃度を測定した場合、残留オゾンの影響で測定ができない結果となった。