高効率バッキ装置によるオゾン気液混合効率向上実験
◆ 研究課題
当社研究室では、いろいろなメーカーとの共同研究・開発を展開しています。
過去にもマグネットポンプメーカーの海水仕様の試作品を評価し、水族館向けに採用した事例もあります。
また、現在多くの装置に採用しているエジェクタも複数社から提案されたユニットを評価した結果、当社の仕様に適したものを採用しています。
今回は排水処理場などに多く採用されている高効率のバッキ装置メーカーの協力により、バッキユニットのデモ機を用いたオゾン気液混合効率向上の実験を紹介します。
◆ 実験方法
水槽に水を貯え、水中ポンプとエジェクターを用いてオゾン水を生成する。
そのオゾン水をバッキユニットに供給し、水槽内のオゾン濃度を測定する。
バッキユニットの有/無によるオゾン濃度の変化により気液混合効率を評価する。
バッキユニットによる気液混合効率向上実験
◆ 実験結果
処理時間5分/10分 | オゾン水濃度 | 気液混合効率 |
バッキユニットなし | 0.5ppm | - |
〃 あり | 0.2ppm | -60% |
バッキユニットなし | 0.8ppm | - |
〃 あり | 0.25ppm | -69% |
◆ 結論
バッキユニットを通過させることにより気液混合効率を向上させることはできなかった。
逆に気液混合したマイクロバブルが大きな気泡となり、気液混合効率は低下する結果となった。
◆ 考察
エジェクタにおいて気液混合できなかった余剰オゾンガスの大きな気泡はバッキユニットにより微細気泡に分解されるようであるが、逆にエジェクタによりマイクロバブルとして気液混合された気泡はバッキユニットを通過させることにより大きな気泡となり、結果的に気液混合効率が低下していると考える。
従って、エジェクタにおける余剰オゾンガスの大きな気泡だけをバッキユニットに通過させることができれば気液混合効率は向上する可能性があると考える。