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オゾンラボ

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053

酵母精製ラインの排気脱臭

◆ 研究課題

酵母精製ラインの排気における脱臭システムについて、現在は活性炭を用いているが、高温の蒸気が出るため、すぐに活性炭の脱臭能力が劣化してしまうという問題が発生している。
そのため、活性炭の代替えとして利用できそうな液体の脱臭剤を探しており、数社に声をかけたが脱臭システム改良に数千万円の投資が必要といわれた。もっと安価で対応できる脱臭方法はないか という問い合わせをいただきました。

そこで、製造現場を確認して状況を聞かせていただいた結果、脱臭方法として既設の活性炭充填部にオゾンガスを投入することによる脱臭方法で解決できる可能性を説明し、その脱臭効果と必要なオゾン量を実験で評価することを提案しました。

◆ 実験方法

酵母精製ラインの排水を加熱した状態でバブリングすることにより強制的に臭気を発生させ、その臭気を吸引してオゾンと接触させることにより臭気の分解脱臭を実施する。
念のために、第二案として水吸着による脱臭効果の確認実験も実施する。
臭気の評価は、原臭気と脱臭後の臭気に対して、それぞれニオイセンサーと官能的臭気強度および簡易的な臭気濃度測定により実施する。

オゾン分解脱臭実験
酵母精製ラインの排気_オゾン分解脱臭実験

水吸着脱臭実験
酵母精製ラインの排気_水吸着脱臭実験

◆ 実験結果

 

  ニオイセンサ 臭気強度 臭気濃度 脱臭効率 オゾン濃度/反応時間
原臭気 590 3.5 140 -  
オゾン分解脱臭 560 3.5 110 32% 5ppm/5秒
540 3.5 94 33% 5ppm/30秒
480 3 60 57% 20ppm/5秒
460 3 54 61% 20ppm/30秒
水吸着脱臭 340 2 26 81% 水吸着脱臭
260 2 15 89% 水吸着+オゾン

◆ 結論

オゾンによる酵母排気の脱臭反応は排気ダクトを通過する短時間で処理できると判断します。
排気風量に対するオゾン濃度が10~20ppmレベルでの脱臭効果は50~60%と判断します。
既設の排気風量に対して必要なオゾン量は数百g/hと考えます。

オゾンによる脱臭は短時間で反応しますが、排気風量に対して大量のオゾンが必要です。
それに対して水吸着による脱臭効果はよい結果を得ており、必要なオゾン量も極めて少なくできますので、少ない投資で高品質な脱臭効果を得ることができるアクアオゾン脱臭システム(当社製品名称)の検討をお勧めしました。

アクアオゾン脱臭システムは、他社提示の脱臭システムに比べて1/5程度の価格で、消耗品も水だけなので非常に良好なシステムであり、導入を検討したいという言葉をいただきました。