冷凍食品工場からの排水処理(COD削減)
◆ 研究課題
冷凍食品加工における排水のBODが問題となっている状況において、その対策方法として排水にオゾンガスを混合反応させることによるBODの削減効果を確認する。
今回の実験においては作業効率を考慮し、共立理化学研究所のパックテストを用いた簡易COD測定により削減効果を近似的に評価する。
◆ 実験方法
まずは、セラミックフィルタを用いて排水にオゾンガスをバブリングすることにより、CODの削減効果を確認する。
加えて、ミキシングポンプを用いて排水を循環させながらオゾンガスを混合させることにより、CODの削減効果を評価する。
実験結果
排水原液 COD値 |
オゾン処理 排水量 |
オゾン 処理量 |
オゾン処理後 COD値 |
COD 削減効率 |
|
テストA CERフィルタ |
7,000mg/L | 400mL | 14.5mg | 6,000mg/L | 28倍 |
テストB CERフィルタ |
7,000mg/L | 400mL | 9.5mg | 6,000mg/L | 2倍 |
テストC MIXポンプ |
7,000mg/L | 5,000mL | 85.5mg | 5,000mg/L | 117倍 |
テストD MIXポンプ |
7,000mg/L | 5,000mL | 171mg | 3,000mg/L | 117倍 |
◆ 結論
ミキシングポンプ方式によるオゾン処理が効率的にCODを削減でき、オゾン供給量の100倍以上のCODを削減できると判断する。
理論的には、CODが10,000mg/Lの排水に対して100mg/Lのオゾン供給により、CODが200mg/L以下まで削減できると判断する。
例えば、1日の排水が20tの場合、必要なオゾン投入量は2kgとなり、20tの排水を24時間で循環処理するシステムを構成すれば、オゾン装置の性能は80~100g/hで対応可能となる。