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オゾンラボ

FILE
039

果物より発生するエチレンガス対策

◆ 研究課題

果物などを一時的に貯蔵保管する場合に、果物からエチレンガスが発生し、鮮度に悪影響する場合があります。今回はそのエチレンガスをオゾンにより分解できないかどうかの実験をしました。同時に果物のカビ発生や切花などの鮮度維持に対する効果も評価しました。

◆ 研究方法

テスト装置としては、果物と切花を同じ条件で2個の透明ケースに保管し、片方には一定濃度を保つようにオゾンを供給しました。その状態で数日間にわたり状態の変化を観察しました。

果物より発生するエチレンガスの脱臭実験

実験結果

 

  2日後 4日後 6日後 8日後 10日後
ケース
A

オゾン
供給
オゾン濃度 0.1ppm 0.1ppm 0.1ppm 0.1ppm 0.1ppm
エチレン濃度 0.0ppm 0.0ppm 0.0ppm 0.0ppm 0.0ppm
果物の状態 切口が乾燥 切口が乾燥 切口が乾燥 カビ発生 カビ増殖
切花の状態 花びら乾燥 落花の傾向 カビ発生
ケース
B

オゾン
なし
オゾン濃度 0.0ppm 0.0ppm 0.0ppm 0.0ppm 0.0ppm
エチレン濃度 0.5ppm 0.8ppm 1.0ppm 0.5ppm 0.2ppm
果物の状態 切口が乾燥 カビ発生 カビ増殖 カビ増殖 液状化
切花の状態 カビ発生 落花の傾向 落花 落花

 

実験結果

 

  実験4日後
ケース
A

オゾン
供給
オゾンを供給した実験4日後の果物の状態 オゾンを供給した実験4日後の切花の状態
ケース
B

オゾン
なし
オゾン供給なしの実験4日後の果物の状態 オゾン供給なしの実験4日後の切花の状態

 

  実験8日後
ケース
A

オゾン
供給
オゾンを供給した実験8日後の果物の状態 オゾンを供給した実験8日後の切花の状態
ケース
B

オゾン
なし
オゾン供給なしの実験8日後の果物の状態 オゾン供給なしの実験8日後の切花の状態

 

◆ 研究課題

エチレンガス対策として、オゾンにより確実に分解除去できることが確認できた。
また果物や切花の鮮度維持に関しては、サンプルの個体差も否定できないが、完熟・液状化や落花の進行状態を考慮して、オゾンによる効果も期待できると考える。
加えて、カビ発生の抑制についてはオゾンによる明確な効果が得られた。