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オゾンラボ

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035

オゾン水による害虫駆除実験

◆ 研究課題

オゾン水の噴霧による野菜の害虫対策の可能性を確認する。
害虫の成虫についてはオゾンによる殺虫が困難であることは認知されているが、卵にオゾン水を噴霧することでふ化を防止できれば害虫駆除の対策としても有効と考え、その可能性を評価した。

◆ 研究ポイント(結論)

実験結果において、1回のオゾン水噴霧によるふ化の防止は困難と判断する。
数値的には駆除効果は1.5%を示したが、これは卵ふ化までの時間に対する個体差や卵の数を数えたときの測定誤差の影響と考える。
今回の実験では一般的な消毒液の評価基準を参考にオゾン水噴霧を1回にて評価をしたが、さらにオゾン水噴霧量や噴霧回数などの条件をかえた実験を実施したい。

 

シャーレ A B C D E F
ハダニ成虫数 20匹
産卵培養温度 25℃ / 50%RH
産卵培養時間 44時間( 6/20 15:00 ~ 6/22 11:00 )
産卵数 310 298 256 257 278 273
噴霧水 水道水 1mL( 4mg / cm2 ) オゾン水 1mL( 4mg / cm2 )
ふ化培養温度 25℃ / 50%RH
ふ化培養時間 122時間( 6/22 12:00 ~ 6/27 14:00 )
卵残数 17 11 6 18 12 14
平均ふ化率 96.06% 94.55%
駆除効果 1.51%

◆ 実験方法

1.ハダニ培養の前準備
     6枚のシャーレにろ紙を敷いて水を補給する
     葉をろ紙にのせキッチンペーパーで四方を囲む
     キッチンペーパーに再度水を浸してハダニが逃走しないように防波堤を作る
     上記で準備した葉にメスの成虫ハダニを20匹ほど移植する

ハダニ培養の前準備

2.ハダニの増殖
     上記のシャーレをインキュベータに入れ25℃で2日間放置
     シャーレを取り出し成虫を取り出し駆除することで卵だけにする
     マイクロスコープで卵の数を数えて記録する

ハダニの増殖

3.ハダニ駆除効果の確認方法
     3枚のシャーレに全体的にエアーブラシで水を吹きかける
     残りの3枚のシャーレに同じようにオゾン水を吹きかける

ハダニ駆除効果の確認

4.卵のふ化
     再度、シャーレをインキュベータに保管し25℃で5日ほど放置すればほぼ幼虫になる
     再度マイクロスコープにて残った卵の数を数えることで卵の駆除効果を評価する
     ※ 卵が多い場合はふ化した幼虫の数を数える

卵のふ化