動物園のアシカ池における透明度(導入後の水質評価)
前回のニュースでアシカ池の水の濁りを解決するために、オゾンの適正処理による効果を実験実証することにより当社システムを採用していただいた事例を紹介しました。
◆ 技術サポート
当社では事前実験により把握した情報により、お客様の課題を解決するシステムを設計・提案しており、装置の導入後にはその効果を確保するための技術サポートを実施しています。
今回の事例では、水の透明度やオゾン濃度を測定することにより数値化し、課題を解決するために適切なオゾン量を調整しました。
◆ 技術サポートのポイント
・池の水を入れ替えた直後の透明度(水道水と同等レベル)を維持する
・アシカに影響がないように池の残留オゾン濃度をコントロールする
・上記の条件を満たすように設計したオゾン供給量は12g/h(旧装置は60g/hを投入)
・評価項目は水の透明度とオゾン水濃度および池の水質です
・アシカへの影響がでないことを最優先してオゾン投入量を徐々に多くします
(今回使用したオゾンガス製造装置[SAT-200GCXL])
(今回使用したオゾン水製造装置[SAT-10WCY6])
◆ 調整結果
下記のとおり、水の入替後1ヶ月を経過しても透明度は水道水よりも高いレベルを維持しています。相談を受けて実験をした時期が夏場であったことを考慮しても改善効果が明確であると判断します。また透明度の数値化において下記内容も的確に測定できています。
・稼動5hには数頭のアシカが水中で糞尿を排泄したことにより濁りが発生
・稼動17日は前日にろ過装置を保守停止したことにより一時的に透明度が低下
◆ 調整結果
アシカ池における残留オゾン濃度は0ppm(測定装置の測定限界未満)でした。また、オゾン反応タンク内のオゾン濃度も0ppm以下であり、透明度も池と同等でした。
上記の結果から考えて、適切なオゾン反応処理ができていないと判断します。
◆ 研究成果(お客様への貢献)
水がきれいになり、池の遠くの壁もくっきり見えるようになったことに加えて、アシカが食事後に池の中で糞尿をして濁りが発生してもすぐにきれいな状態にもどることも大きな成果だと評価していただきました。