エジェクターによるオゾン混合効率
研究室ではオゾン活用効率の向上に関する研究も実施しています。 オゾン水を生成する手段としてエジェクターを利用して、水とオゾンを混合する方法が広く用いられています。一般的にはこの方法によるオゾンの混合効率(水中にオゾンを微細な気泡の状態で保持できる割合)は多くても60%程度が限度でした。その結果40%以上のオゾンは活用されずに排ガスとして処理されていました。
◆ 研究結果
オゾンの混合効率は水温により変化することが知られていますが、それ以外にも混合効率を向上させる因子が存在すると考え、いろいろな影響因子を想定して実験を繰り返してきました。 その結果、特殊なエジェクターを開発することなく、市販のエジェクターにより70%を超える混合効率を達成し、オゾンの有効活用と排ガス削減を両立しました。 この技術は、南知多ビーチランド様のオゾン水処理システムに採用していただき、高品質でかつコンパクトな装置が提供でき、加えてオゾンガスの排ガスで頭を悩ませていた問題も完全に解決できたと喜んでいただきました。
◆ 実験データ
実験は市販のエジェクターを使用し、常温の水温において実施しました。
一般的な使用状態と、影響因子を適正に調整した状態によるオゾン濃度の上昇の差をグラフにまとめました。