においの話
においって何?
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生活する中で「美味しそうなにおい」「いいにおい」「嫌なにおい」「汗くさい」など、様々な「におい」を感じると思いますが、そもそも「におい」とは何でしょうか?
「におい」の正体の前に、「におい」を感じる嗅覚について触れておきます。
嗅覚はヒトの5感のうちの1つで、化学感覚といわれる感覚です。皆さんが日常的に嗅いでいるにおいは鼻から嗅ぎ、嗅覚によって感じています。
では、嗅覚によって感じられる「におい」とは何なのでしょうか?
においとは、簡単にいうと空気中に漂っている化学物質の複合臭のことをいい、ヒトの嗅覚を刺激してにおいを感じさせる物質のことを「におい」と表現しています。
例えば、どういった化学物質が、どのようなにおいの質かを紹介します。
「バリニン」「ヘリオトロピン」「β-ヨノン」という化学物質は、甘いにおいがします。「バリニン」はバニラの香りの主成分になります。
「ドデカノール」「オクタノール」「ステアリン酸」などは、石鹸のようなにおいが、「サリチル酸イソアミル」「イソ吉草酸」は汗のようなにおいで、蒸れた靴下のようなにおいがする物質です。
このような化学物質が空気中で複雑に混ざり合うことで、ヒトは複合臭としてにおいを感じ取っているのです。
においを感じさせる物質は40万種ともいわれており、同じ物質でも組み合わさる物質によっては、いいにおいにも嫌なにおいにもなるのです。
私たちが何気なく感じているにおいは、とても複雑なものというのが分かりますね。