こんにちは。東京支店営業部の古川です。
突然ですが、みなさんは「趣味」をお持ちですか?
僕は、趣味の一つとして「茶道」があります。茶道というと、取っ付きづらいイメージがあるかとは思いますが、少しだけ僕の話に耳を傾けていただけると幸いです。
他の趣味で「靴磨き」「筋トレ」などがありますが、革靴の製法についてや上腕二頭筋と上腕三頭筋の違いの説明から入らなくてはいけないので、それはまたの機会にします。
人と趣味について話す時、
「茶道が趣味です」
と言うと、
「男なのに!?」
とびっくりされることが多くあります。
筋トレのせいで身体がゴリゴリなので、ますます似合っていないのかもしれませんね。
正直、ちょっと恥ずかしかったりします。
僕も実際に茶道を始めるまで「茶道=女性のもの」というイメージを持っていました。
しかし、元を辿ると茶道は武士、つまり男が嗜むものであったそうです。
少し、歴史のお話をします。かいつまんでなので、大体のところくらいに聞いて下さいね。
16世紀頃、千利休(せんのりきゅう)とその関係者達によって体系化され、後に鼻息の荒い武士達の道楽・必須教養として定着したのが茶道です。
続く江戸時代。
徳川家康による天下統一で長い平和が訪れます。
当然戦争は減り、戦の強さよりも文化面に重きを置く大名達は、ますます茶道へと傾倒していきました。
表千家・裏千家・武者小路千家(所謂三千家)だけでなく、遠州流・石州流など様々な流派が産まれたのもこの頃です。
そして明治時代。
廃藩置県により茶道のパトロンであった大名や武家が実質消滅し、茶道文化は終焉を迎える寸前まで落ち込みます。
しかしながら、生き残りを賭けた茶道家達の必死の活動の甲斐あってか、茶道は女学校の礼法教育として取り入れられ、なんとか存続することができました。
また日清・日露・世界大戦などで夫を失った未亡人の働き口として、「茶道講師」という職業が一般化していきます。
このような歴史の流れを引き継ぎ、今日「茶道=女性のもの」というイメージが定着したのでしょう。
実際僕の教室でも、お茶の部門における男性人口は数百人のお弟子さんの中で5%以下。空前絶後の、超絶怒涛の女性社会です。
ただ、数少ない男性点前(だんせいでまえ)としてとても喜んでいただけるので、それはそれでいいのかなとは思います。
男性の先生(サラリーマン兼茶道家)も1人だけいらっしゃるので、2人で作法の中に武士らしい動き(?)を取り入れながら、「男の茶道」と称して楽しんで稽古をしています。
また最近は、教える側に回ることが増えてきました。教えることもまた修行になり、「道」の奥深さの末端に漸く触れられるようになった気がします。
教室には外国の方も多く訪れるため、日本の文化を世界に広める一助になっていければ嬉しいです。
….英語も勉強します。
茶道に限らず、日本には世界に誇る文化や芸術が沢山あります。
たまには社会の喧騒から離れ、日本の粋な伝統に触れてみてはいかがでしょうか。
また機会があれば上腕二頭筋の話も聞いて下さいね。
ありがとうございました。